鉄道だけでなくSUICAや駅ビル事業を手掛けるJR東日本(9020)が銀行業への参入を発表した。JRE BANKは5月9日から開始する。
その提供する還元策で注目を集めている。
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JR東日本は、ビューカードとともにJRE BANKを5月9日から開始すると発表した。
JR東日本はこれまでもビューカードでクレジットカード、SUICAで電子マネー、VIEW ALLTEでATMを提供しており、駅、鉄道に関する支払いや利用に重宝されている。
忙しい人にとって、駅の中でATMを使えることはかなりメリットがあるものだ。
そこに金融事業の中核となる銀行を開始するという。銀行を中心に据えることで、クレカ、電子マネーと親和性の高い事業がつながる。
あとは証券会社くらいかな。
なお、銀行は自前ではなく、楽天銀行の代理業者をビューカードにするそうだ。
これまでも同様に異業種の銀行参入があった。有名なのは家電量販店のヤマダHD(9831)の提供するYAMADA NEO BANKだが、これは住信SBIネット銀行(7163)の代理業だ。
代理業なので、窓口は当然ない。楽天銀行がネットバンクなので、そこに頼ることもできない。このため口座開設はアプリ、通帳はなしだ。
こういうのはもうメガバンクもやっているものなので高齢者以外では違和感なく受け入れられるだろう。
キャッシュカードにはJCBのデビット機能が付くそうだ。20歳以上は利用500円ごとに1ポイント、20歳未満は優遇されて、200円ごとに1ポイントだ。
なお、16歳未満の子供は口座開設はできるが、デビット機能のないキャッシュカードになる。
肝心の特典だ。JRE BANKを持ち、一定以上の預金をするなどで太っ腹な特典をいただける。
上図について説明しよう。
※注意点は、JR東日本間管轄のエリアなので、東海道新幹線では使えないというところだ。
他にもJR東日本グループの様々な特典がある。高速バスの無料クーポン、駅ビルレストランでのワンドリンクサービスなど。
また18~24歳の場合は、ルミネカードの利用があればカード年会費相当のポイントがもらえる。
詳細は下記を参照。
SBI新生銀行やイオン銀行の場合を以前紹介しているが、JREバンクでもステータス判定がある。つまり預けている資産の金額でサービスが良くなるということだ。
ステータスは5つある。ステータスに応じて、提携ATM出勤手数料無料、他行あて振込手数料無料の回数が変わってくる。
この辺りはSBI新生銀行やイオン銀行も同じだ。注意点は残高10万円未満のベーシックでは駅ナカのATM、VIEW ALTTEの引き出し手数料無料の回数が無制限であるのみで他はメリットがないこと。
VIEWALTTE 引出手数料 無料回数 |
提携ATM 無料回数 (/月) |
他行振込 手数料無料 回数(/月) |
JRE POINT 獲得倍率 |
残高条件 | 取引回数条件 | |
スーパーVIP | 無制限 | 7回 | 3回 | 3倍 | 300万円 | 30件 |
VIP | 無制限 | 5回 | 3回 | 3倍 | 100万円 | 20件 |
プレミアム | 無制限 | 2回 | 2回 | 2倍 | 50万円 | 10件 |
アドバンス | 無制限 | 1回 | 1回 | 1倍 | 10万円 | 5件 |
ベーシック | 無制限 | なし | なし | 1倍 | なし | なし |
比較対象はSBI新生銀行やイオン銀行にになるが、SBI新生はもうちょっと預ける資産が多くないと同等のサービスにならない。
イオン銀行は預ける資産よりはクレカやWAONとの連携がメインなので、それらがそろっていればJREバンクよりも少ない資産で同等のサービスを受けられる。しかも預金利率の優遇がある。
住信SBIネット銀行はスマホアプリの利用をするだけでATM利用手数料、他行あて振込手数料無料が月5回になるので、JREバンクで100万円以上預けることと同等になる。
現金の出金や他行あて振込が多い人で、資産の預け入れをあまりしたくない人は住信SBIネット銀行を考えてもいいだろう。
JREバンクは銀行だけでなく鉄道のサービスも楽しむ銀行だ。用途に応じて銀行を選ぶといい。
開業は5月9日だ。アプリはまだ公開されていないようなので、開業日以降に申し込みかな。
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