
鉄緑会。知っている人は知っているが、多くの人は知らないその塾は、開成など有名な進学校の生徒に対して東大や医学部に進学する生徒のための新学術だ。
今まで独立した企業と思っていたのだが、あそこの傘下にいて、今回ヒューリック(3003)に買収されるという。進学塾で何が起きているのか。
MBO、TOBなど企業買収のまとめはこちら。
自分には全く関係のない進学塾なのだが、知り合いの関係でうわさ話として聞いていた。中高一貫教育の開成に入ると、普通に考えれば入学できたらゴールと思ってしまうだろう。
東京で東大合格者数が多い開成は一味違う。入学してからも猛勉強が必要で、多くの生徒は鉄緑会などの塾に通うそうだ。
具体的にどういう塾なのかは公式ページで見ていただこう。
開成に通う生徒が通う進学塾なので、当然だが入塾のテストがある。ちなみに名前は東大医学部と法学部の同窓会の名前からとっているそうだ。
40年以上も東大受験のために進学塾として貢献してきたという。
ヒューリックが買収するというニュースが出ている。
そんな鉄緑会はベネッセの傘下にあった。ベネッセは進研ゼミやこどもチャレンジを提供する、教育の企業だ。少子化により教区に対象の人口が減ることから、大人への教育など広く手掛けるようになった。
その一環なのだろうか、鉄緑会を傘下にしていたようだ。
しかしベネッセの進研ゼミは小、中、高と提供されているが、鉄緑会とはシナジーがあるとは思えない。平均的な生徒に対する教育手段だからだ。鉄緑会のように頂点を目指す、とがったサービスをベネッセは提供していない。シナジーはなかったのだろう。
ベネッセは非上場なので決算がどうなのかわからないが、お金が必要になったのか、単に非コア事業と認定されたのか理由は不明だが、売却となったようだ。
一方で買ったヒューリックは教育事業をやっていないと思われる。高配当と株主優待で有名なこの企業は不動産の保有と管理をする企業だ。
保有する不動産は、オフィスだけでなくホテルなどもある。都心のオフィス需要は高く、決算はいいようだ。
調べたら、ヒューリックは子供の教育事業を始めているようだ。リソー教育を連結子会社にして、こども教育を開始している。
買収によるニュースリリースが出ている。
ヒューリックはシナジーがあるとしている。引用する。
当社は、東京都心部を中心とする優良立地に不動産ポートフォリオを展開しており、当社の有する不動産開発・運営ノウハウ、不動産ネットワークおよび資金調達力は、鉄緑会とシナジーが認められます。本件を通じて、既存エリアの拡充及び将来的な新規出店をサポートし、東京教育研(鉄緑会)の持続的な成長と企業価値の向上に貢献できるものと考えております。
地方ではなく、東京近辺は少子化でも一定数の子供人口が見込め、なおかつ高い教育費を払う余力がある家庭が多い。これを見越して、新たな塾の開設を支援していくようだ。
進学塾は倒産数が増えている。単独で生きていくには難しくなってきたのだろう。ヒューリックのように場所を安価で提供してくれるスポンサーがいれば経営が安定する。
他の塾も同様に倣うかもしれない。
そのうち、株主優待に鉄緑会の割引クーポンが追加されるのかもね。
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