イオンや鈍器という名前が挙がっていたが、意外な伏兵が西友を仕留めたようだ。九州を地盤とするディスカウント店のトライアル(141A)が、USファンドのKKRが大株主の総合スーパーマーケットの西友を買収すると発表した。
前回の記事はこちら。
トライアル 西友買収 2503 出典:東京新聞
低価格スーパー「トライアル」を全国展開するトライアルホールディングス(HD、福岡市)は5日、米投資ファンド傘下の総合スーパー西友を約3800億円で買収すると発表した。完全子会社化を通じて売上高1兆円超の小売りグループが誕生し、業界再編が加速しそうだ。
売り上げはイオンは3兆3,894億円、7&iのスーパー部門は1兆654億円である。ちなみにトライアルは2024年6月期が7,179億円、西友は2024年12月期が4,835億円で合わせて1.2兆円規模だ。5本の指に入りそうだ。
西友は、集客が見込める関東や中部、関西エリアに多くの店舗があり、出店地域の重複が少ないため、相乗効果が見込めると判断した。
7月1日付で株式を取得する予定。買収後も従業員は継続的に雇用し、店舗のブランドは維持する。西友店舗の閉鎖も現時点で想定していないという。
前回の記事でイオンやドンキが名乗り上げたという報道に違和感を持っていた。少なくとも3Qが赤字決算に陥っているイオンにはうまみのない話だ。
かつてイオンは経営難に陥ったダイエーを取り込んだ。それと同じ図式なのかとも思ったが、商売のエリアが被る西友とではうまみが少ないだろう。
一方のドンキは、ファミリーマートが分離したGMSのユニーを買収しており、ドンキ形態に変えたり閉店したりとやっと落ち着い感だ。
だからこの2社が拡大のため西友を買いたい、とは思えなかった。
上に書いてある通り、
出店地域の重複が少ないため、相乗効果が見込めると判断した。
九州が地盤のトライアルは関東中心の西友とは重複する店舗が少ない。関東にも最近出店が多くなったが、東京にはまだ出ていない。
西友と組むことで、駅前の一等地にある西友の店舗でトライアルを運営し拡大できる目論見があるのだろう。
関東の人にはなじみが薄いこのディスカウントスーパーは、2024年3月に上場した。何かの特集で見たことがあるが、スーパーマーケットというよりは、IT企業が食料品を売っているというほうが正しいのかもしれない。そのくらい徹底したIT化を進めコスト削減で拡大してきた経緯がある。IT化されたツールは外販もされている。
GMS業界にもIT化、DXは進んでいるが、トライアルが最先鋒ではないだろうか。今後も隠したと思われていた企業が落ちぶれた企業を下剋上のごとく買う例が増えてきそうだ。
西友買収発表後のトライアルの株価は一時上がったが、財務の不安が嫌気されて200円高で落ちついている。
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