企業向け福利厚生提供サービスを手掛けるベネフィット・ワン(ベネワン)(2412)にエムスリーがTOBをかけたが、第一生命(8750)が横から割り込んできた。
3月までTOB期間が延長され、第一生命が制した。予想通りの結果だ。
前回の記事はこちら。
ベネフィット・ワンはパソナグループ(2168)傘下の企業向け福利厚生提供サービスを手掛ける会社で、昨年末にエムスリー(2413)が1,600円でTOBを発表した。
しかしこれに対して第一生命(8750)が割り込んでTOBを仕掛け、当初1,800円で、その後2,173円に引き上げてTOBを開始。
困惑するベネワンをよそに、多くの株主はより高い金額の第一生命に応募したようだ。
ブルームバーグが報じている。引用する。
買い付け対象の77%に当たる発行済み株式総数(自己株を除く)の37.41%が応募した。成立の下限としていた15.44%を上回った。1株当たり2173円で2月9日から3月11日までの期間でTOBを実施した。
設定した下限の倍以上の株が集まったことから、多くの株主に歓迎されたようだ。
今後、ベネフィト親会社パソナグループが保有する51%分を除いた残りの株式を強制的に買い取るスクイーズアウトを行う。その後、パソナGの保有分はベネフィトが自社株買いの形で取得する。5月中にベネフィトは第一生命Hの完全子会社となる。一連の取引に伴う買収総額は2921億円。
なかなか複雑な仕組みで子会社、非上場にするようだが、第一生命とパソナの溝があるのかもしれない。もともとパソナはエムスリーに株を売却する予定だった。
第一生命は保険以外の事業を進めていく。ベネワンの福利厚生事業もそうだが、なかのアセットマネジメントにも出資している。
これからも保険以外の事業に進出していきそうだ。銀行とか、QRコードもやるのかな。
PR