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【太陽光発電】東京電力も出力制御を計画 その影響は何?

   
【太陽光発電】東京電力も出力制御を計画 その影響は何?

東京電力が太陽光発電、風力発電の事業者に対して、出力制御をする準備をしているそうだ。
これによる影響は何があるかを考える。

出力制御とは

出力制御とは簡単に言えば、太陽光パネルで発電した電気を電力業者側に供給することができるのに、電力業者側の理由で供給しないということだ。
ではどういう理由で供給を受けないのだろうか。

自宅の屋根に太陽光パネルを置いて発電している家庭が徐々に増えてきた。マンションでは無理であるが、戸建てでは一時期の高い買取価格もあって載せている家庭も多いだろう。
東京都では新規に建てる場合は太陽光パネルの設置を義務化しようとしている。

設置義務化で太陽光による発電量は増えていく。生産側の理由はいろいろあるのだろうが、それを買い取って供給する電力業者側にも理由があって、一定量以上は受けられないそうだ。
そこで出力制御というものが実施される。

実は電力の送電というものは、非常にデリケートなもので、交流で送電する以上はその周波数をある程度の範囲に収めないと大停電になってしまう。
東日本は50Hz,西日本は60Hzと決めており、これは発電機が作る電力の周波数から来ている。

発電機だけが発電しているのであれば、電力会社が制御するので問題はないのだが、ここに不確定要素がいくつも入ってくる。
自宅の屋根にある太陽光パネルだ。

太陽光パネルは天気によって発電量が変わり、気温でも変わってくる。薄曇りであっても発電量は極端に落ちるし、積雪があればいくら天気が良くても発電はしない。
こんな不確定な発電を多数の家から供給されて、電力会社は先ほどの50Hz/60Hzに周波数を落ち着けないといけない。
かなり高等なテクニックが必要だ。

出力制御の発動

そういう事情で不確定要素が大きくなって制御不能になる前に、不確定要素を減らす措置をとって電力送電を安定化する。それが電力制御だ。
電力会社が指定するいくつかの太陽光発電所からの発電を送電網に流さないように制御する。これで不確定要素が減る。

電力会社からしたら安定化のための措置だが、これによって太陽光発電所は売電できなくなる。
すでに数年前から天候が良くてよく発電する九州では出力制御が始まっていた。とうとう東京電力でも2024年度は実施するそうだ。

出力制御の手続き

自分のところには連絡が来てないので事情は不明だが、出力制御はすでに発表されており、手続きが始まっている。

太陽光発電 出力制御 東京電力

太陽光発電 出力制御 東京電力 出典:東京電力パワーグリッド

手続きをして発電所IDを発行するそうだ。詳細は問い合わせ窓口が末尾に書かれている。

対象

出力制御は消費者である買電は無関係だ。関係するのは電気を発電して電力会社に売電するひとだ。

自宅に太陽光パネルがある我が家にはこの2年半前の発表について連絡がなかったと思う。なぜだろうと思って読んでいくと、下表があった。

太陽光発電 出力制御 東京電力

太陽光発電 出力制御 東京電力

太陽光パネルの発電出力量と接続申込日によって、制御対象外、旧ルール、新ルール、無制限・無補償ルールが適用されるようだ。
自宅で使い余剰分を売る10kW未満は2021年3月までの申し込みであれば対象外だ。ここ数年は売電価格の下落で設置する人は減ったと思うので影響がある人は少ないのだろう。
一方で10KW以上、あるいは2021年4月以降の接続申し込みの場合は、何らかのルールが適用され、出力制御が実施される。
.2021年4月以降の接続申し込みの太陽光発電では、オンライン制御できる出力制御装置の設置は義務になっている。

今後の太陽光発電はどうなるか

国を挙げた施策だった太陽光発電は買取価格の下落で失速した。一方で東京のように義務化する自治体が現れた。
太陽光でどんどん発電しろと言っていたのに、多くなってしまったら出力制御するという。これでは再生可能エネルギーをもっと増やそうというモチベーションにはつながらない。

ある日の東京電力管内の発電、消費のグラフだが、この日は曇っていたので太陽光発電は少なめだ。それでもピーク時は1/3程度は太陽光で賄っている。
晴れたらもっと割合は高い。

電力供給、太陽光発電

電力供給、太陽光発電 出典:でんき予報

夜間の発電ができないという欠点を補う別の再生可能エネルギーが出てこない限り、出力制御は続くのだろう。

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