地方では顧客の減少で銀行の統合が続いているが、関東でもとうとう1県1行の可能性が出てきた。
神奈川県の地方銀行は2行ある。横浜銀行と神奈川銀行だ。
横浜銀行が地銀で、神奈川銀行が第2地銀だ。
第2地銀とは昔なら相互銀行と名乗っていた。相互銀行とは中小企業向けの金融機関だ。
個人の利用ではどちらも変わらないが、企業向けには資金力の問題があるので、大きな銀行の融資は第2地銀では難しいだろう。
大企業ならメガバンクが相手をするし、中小企業なら地銀もある。第2地銀は中小企業でも小規模の企業しか相手ができないところが多いだろう。
人口減少と景気の悪化が30年も続いていることから、銀行は合併による規模拡大を目指している。
横浜銀行は神奈川銀行を吸収合併して、さらに大きくなろうとしているようだ。
なお、現時点では横浜銀行の母体である、コンコルディアFGは否定している。
各都道府県の地銀数はどうなのだろうか。金融庁にデータがある。金融庁のデータで調べた。
このように、すでに地銀が1行になっているのが7府県。見たところ産業よりは観光が盛んな府県だ。石川を除くと中核都市でもない。
2行の道府県が30あり、神奈川のように人口が多く産業が盛んな県であっても1行になるのであれば、大阪を除く29道県が1行になっても仕方ない状況に思える。大阪だって安泰ではない。
このように地銀数はどんどん減っている。メガバンクだって安泰ではない。新生銀行はSBIグループに入った。地銀にもSBIグループの出資を受けているところもある。
メガバンクに続く銀行としてSBIが力をつけてくれば、メガバンク同士の合併もまたあるかもしれない。
資金需要は今後もどんどん減っていくのだろう。銀行は倒産、廃業か合併を選ぶしかなさそうだ。
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