不正会計から経営が迷走する東芝(6502)のTOBが成立した。年内に上場廃止の予定だ。
不正会計、ウエスティングハウスの巨額債務の影響で、主要な成長事業を売却するだけでなく増資をした。
その増資の引受先が海外の物言う株主。その後株価つり上げのため非コア事業の売却を迫ったり経営陣の変更を迫ったりと、迷走の原因になった。
物言う株主の言いなりで会社を分割しようともしたが、結局物言う株主を追い出すこととなった。その手段がMBOだ。
いったん政府系のJIPが買収し、しかる後に再上場を目指すようだ。
TOBは79%の応募を得て成立した。
TOBの買収価格よりちょっと高い株価で9月22日は終えている。
株主、特に物言う株主がいなくなり、JIPだけが株主になる。経営の足かせとなる、株主の意思統一が不要になり、経営改革、事業改革が加速するだろう。
巨額の買収費用を賄うのは結局東芝自身だ。どこかのマネーが買ってくれるわけではない以上、その巨額の返済が待っている。
主力事業であったNANDや今後の成長の柱であったメディカル事業を売り払った今や、残っているのは発電、インフラ、HDD、パワー半導体くらいだ。
どの事業から成長する可能性があるだろう。ネタがない以上はかなり難しい。
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