周知のように日経平均が7月末から33,000円台を割り込み一時は31,450円まで下げた。
今はまた32,000円台を回復したが今後どうなるのか。考察してみる。
32,000円台を割ったのはお盆連休のためだろう。連休が終わった今週から株価は戻し、32,000円台に戻った。
33,000円台になったのは6月。1か月くらいで33,000円を割り込んだが、8月上旬に再度上昇した。
8月上旬は各社が1Qの決算を発表した。好調な決算に裏付けされて、日経平均が上がったのだろう。
連休中は商いが少ない。大口の売り買いがあればそれで引っ張られて相場が動く。
連休が終わって相場に人が戻り、いつもの売買が始まった。その結果は、好調な決算報告に期待した日経平均の上昇なのだろう。
マクロ経済で見れば、原油価格上昇からくる電気、ガソリンの価格上昇、それから食料品を中心とした物価高でインフレが起きている。
残念ながら物価は高くなっても給料は上がらず、景気はいまいちだ。1980年代のアメリカで起きていたスタグフレーションが発生しているといえる。
当時のアメリカは鉄鋼や自動車産業を日本に奪われ、多数の失業者を生み出した。
1980年代のアメリカのスタグフレーションは、PCやソフトウェアの興隆で終わった。つまり新しい産業の創出で雇用が創出され、景気が良くなった。
今は新たな産業の創出ができるかというと、なかなか難しい。
いろいろな企業がAIを利用したデジタル変革(DX)で乗り切ることに苦労している。しかしその先にあるのは人員削減と効率化による経費削減だ。新たな雇用創出ではない。
企業はスリム化により持ち直すが、解雇された人の行き先がない。週休3日制にして仕事をシェアするような話もあるが、現実的でない。
データ活用により新たな商品が生まれ、それが産業になればよいのだが。そういう話は全く聞かないよなぁ。
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