秋に見送られた日銀の政策金利の利上げだが、とうとう実施された。前回の利上げでは暴落を引き起こすトリガとなったが、今回はどうなるのだろうか。
前回の利上げ見送り時の記事はこちら。
相場の不安定さから当面見送りだったが、「当面」がとうとう終わったようだ。
トランプ大統領の誕生があまり波風が立たないと判断して、日銀は24日に政策金利を0.5%に引き上げると発表した。
日銀は24日開いた金融政策決定会合で追加利上げを決めた。政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を、0.25%から0.5%に引き上げる。利上げは2024年7月会合以来で、政策金利は17年ぶりの水準に乗せる。金利の正常化が一段と進む。
まずは預金金利が上がる。いよいよ通常状態で定期預金が1%金利になるだろう。
早速、きらぼし銀行系列のUI銀行が1%に引き上げた。
他のネット銀行も引き上げてくるだろう。
そして貸す金利が上がれば借りる金利も上がる。住宅ローンなど銀行から借りる金利だ。
三菱UFJ銀行を例にとると、1月の金利は変動金利の場合で0.345%~だ。
政策金利の利上げを反映した金利を正確に予測することができないが、引き上げ幅をそのまま上乗せすると、+0.25%なので0.595%だ。
シミュレータで5000万円、35年ローン、ボーナス返済なしの元利均等払いで試算すると、元の金利では毎月126,396円の返済、
利上げ後の予想金利では131,902円になる。毎月の支払い増はおよそ5,000円だ。
もちろん住宅ローンの条件、借入金額、返済年月などで変わるので、参考まで。
金利はこれからも上がるだろうから、住宅ローンは固定金利で契約するほうがよさそうだ。
一方で預金は金利上昇に追従できるようにあまり長い期間の定期預金は避けるほうがいいだろう。
そして株価の下降がある。場合によっては昨年8月のような暴落があるのかも。
仮に定期預金が5%金利になれば、苦労して株で年利5%を達成する必要がなくなる。そうなると株式市場から撤退する人が増えるだろう。
しかしまだまだ当面5%には至らないし、5%なんて二度とないかもしれない。
この先10年くらいは株でしか5%利回りを実現できないだろう。まだまだ市場に立ち続ける必要がありそうだ。
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