イタリアはG7首脳国だが、G7で唯一中国が推進する一帯一路に加盟していた。
しかし離脱するという。
中国が進める現代のシルクロード、といえる巨大経済圏構想だ。中国からアジア、アフリカ、さらにヨーロッパへと各国が連携して、経済を盛り上げていこうというものだろう。
その実態は中国資本による加盟国への資本投下と開発のようだ。
一帯一路については時折悪い話を聞く。
中国資本を受けて港湾設備を整えたものの、それほど利用がなく、そのために債務が滞り、債務の代わりに中国資本に港湾設備を取り上げられる、といったことが各地で起きている。
Wikipediaにいくつかの記事があるので引用する。
スリランカは、建設費のほとんどを中国からの融資を受け完成させたインフラに赤字が続き、中国への11億2000万ドルの借金帳消しの条件で、2017年12月に株式の70%を引き渡して、南部のハンバントタ港に99年間の港湾運営権を中国企業に譲渡する事態に追い込まれた[要出典]。獲得した港の軍事目的での利用が指摘されている[154]。
中国国営の『環球時報』に名指しで批判されたインドの戦略研究家ブレーマ・チェラニー(英語版)は、スリランカが中国に背負わされた負担を過小にしていること、日本によるプロジェクトの金利は0.5%なのに対して一帯一路など中国人によるものは6.3%もするスリランカの例を上げて、一帯一路は「借金漬け外交」と指摘している。
何が本当で何が誤った報道なのか判断が難しいが問題があることは間違いなさそうだ。
イタリアはG7で唯一参加していたが経済的なメリットがないとして離脱することを決めた。
コロナウィルスの蔓延もあるが、期待した経済効果がなかったのが原因だそうだ。
仮にイタリアも上述のスリランカのように借金漬けにされて、港湾の租借権を中国にもっていかれたとしたら、ヨーロッパに中国の拠点ができるということになる。
そういう点をUSはじめG7の首脳は心配したのかもしれない。
中国に対して我々は経済的に大いに依存している。同時に中国は領土問題にあるように脅威でもある。
異なる国だからすべて理解しあえて付き合うことはできないだろうが、問題が多い国ではあるので、今後の一帯一路の行く末が気になる。
PR