一時期は$1=150円まで進行していた為替レートが最近は136円まで戻っている。今後はどうなるのだろうか。
この図は3年間の$-¥為替レートだ。
ロシアのウクライナ侵攻が始まるあたりまでは、$1=110円前後で安定していた。
世界各地でインフレが進む中、日本だけがデフレのように物価が上がらない状況であったが、エネルギーの急騰から始まったいろいろな物価の上昇で、とうとう忍耐の限界になったのだろうか。
最近は毎月のように食料、日用品が上がる。PCのパーツも値上げしているし、スマホも高い。iPhoneなんて何回値上げするんだよ。
しかし10月に潮目が変わった。一時は$1=150円だったが、最近は136円だ。10数円下げた。
これはなぜだろう。
一つはアメリカの中間選挙が予想よりも与党の民主党が勝ったことだろう。
アメリカの政局が乱れれば、先行き不安でアメリカに資金が流れる。円を売ってドルを買い、株になったり不動産になったりする。
それが不発となったので、過度の資金流出がなくなったのだろうか。
あるいはもともと円安に転じた理由である、ロシアのウクライナ侵攻について、ウクライナの反攻が始まりこの紛争が収束に近づいたからだろうか。
紛争はまだまだ続くが、動員令による国民の反感、占領した街を奪還されるなどロシアに不利な状況が続く。
いったんは円高に転じたものの、アメリカの物価指数の行方でFRBは金融引き締めに動く。いったん引き締めに動けば、金利差によりますます日本から資金が流出するだろう。
金融緩和の出口戦略を模索するアメリカやヨーロッパと比べ、日本はまだまだ出口が見えない。いや、おそらく50年くらい金利はこのままではないだろうか。
そうなったときにハイパー円安がやってくるのかもしれない。
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