7&i HD(3382)へのカナダのコンビニ大手からの買収提案から2か月。気が付けば1か月間、何も話が聞こえてこなかった。
そんな中で突如、イトーヨーカドーの売却の噂が広がっているが、その前にセブン銀行(8410)の非連結化の噂があった。
前回の記事はこちら。
気が付けば1か月も何も進展の情報がない。
カナダの会社は本気で買おうと考えているだろうから、大株主への交渉を始めているのだろうか。
10年、20年前は飛ぶ鳥を落とす勢いだった7&iグループも次第にほころびが生じている。
大きなほころびがイトーヨーカドーで、他にも不採算、低採算な事業がある。
例えばセブン銀行だ。設立から20年超のセブン銀行は、10年前まではATMの利用手数料というビジネスモデルで破竹の勢いだった。しかしコロナ禍以降はビジネスモデルの修正を突き付けられている。
それは、キャッシュレスの進展があって現金を使わなければならない機会が減ったためだ。100円ショップでさえ今はクレカやQR決済コード払いができる。最近では自分が現金を使う機会は、町医者、床屋くらいかな。ATMで現金をお押さねばならない機会は数か月に1回で済む。
このため、ATMを使って引き出す機会が減った。ATMを使う人が減れば、セブン銀行のビジネスモデルが破綻する。最近は海外送金も減っているだろう。セブン銀行の株価が低い原因はどんなところか。
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は子会社セブン銀行株の一部を売却し、連結対象から外すことを検討している。カナダのコンビニエンスストア大手アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受ける中、これまでより一歩踏み込んだ構造改革を進める。
複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。セブン銀の有価証券報告書によると、7&iHDはセブン銀の議決権46.4%を保有する親会社。
同社はアクティビストなどから度々、企業価値を高めるにはコングロマリット構造から脱却しコンビニ事業に集中するべきだと指摘されてきた。セブン銀を連結から外すことは、7&iHDがポートフォリオの改革を進める意思があることを改めて市場に示すことになる。
この報道により、7&iの株価は上昇した。
この件についても10日の決算発表で具体的な話を聞けるだろう。
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