以前にも似たような話があったが、先週来高級腕時計のレンタルで預託料を払うとしていた会社が解散し、時計の持ち主に現品が戻らないという。
以前も似たような詐欺があった。なぜ繰り返されるのか考えてみよう。
ロレックスなど高級腕時計を持ち主から預かって、借りたい人に貸し出す紹介を行うサイトがある。トケマッチだ。(すでに会社は解散しているので事業は行われていない。)
借りた人はレンタル料を会社に支払い、その中から持ち主に預託料が支払われる仕組みだ。
ここまでなら普通の会社と思う。
普通と違うのは、借りる人がいなくてもトケマッチが持ち主に預託料を払うという。
え、会社に収入がなくても預託料が払われるの?
驚きは後に回して、社長は国外逃亡、預託金は今年になって払われず、しかも預けた腕時計は返らず、質屋、リサイクルショップ、フリマに出品されている。
全国各地で被害者が声を上げてきている。でももう腕時計は返ってこないだろう。
テレビの解説を見ていると、今はまだ業務上横領に該当するそうだ。持ち主に払うべき預託料を会社経営に行き詰って横領した、という扱いだ。
だが、年末にかけて腕時計をたくさん集めるキャンペーンをしたとかレンタルを申し込んだ人がレンタルを許可してもらえなかった、つまり貸すつもりがなかったという証言が出ている。
これはもう詐欺といっていいだろう。逃亡犯はすぐにも日本に召喚して罪を償わせるべきだ。
しかしどこかで聞いたことがある話だ。
2,3年前に高級外車で似たような話が合った。持ち主が高級外車を買って貸す。賃料をもらう。そっくりだ。
しかもその会社もそっくりで、外車を売って持ち主には帰らなかった。
高級外車も高級腕時計も投資商品として昨今は有名だ。持っているだけで数年で高くなるものがある。
しかし待ってほしい。
うまい話はない。
うまい話があればあなたのところに来ることはない。もうだれかがそのうまい話に乗って大儲けしている。
それに高級外車は車検証があるが、高級腕時計には公的な持ち主を証明するものがない。外車は車検証があっても売られたのだ。おそらく巧妙な手で持ち主を会社に書き換えたのだろう。証明書がない腕時計を何も担保もなしで貸すなんてお人よしすぎる。
この事件、自分には、最初から腕時計をだまし取るつもりだった、と思える。
ちょっとした欲をかくから騙される。そのうまい話は本当に乗っていいのか、なぜ勧めてくるのかよく考えるべきだ。
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