4月3日に起きた台湾における地震の影響が大きそうだ。街中のビルの倒壊、山の\から落ちる大きな石だけでなく世界の半導体工場としての責任が重くのしかかっている。
スマホの警報で気が付いた。沖縄に津波警報が出たということだった。
小笠原ではないのでもしかして台湾の方かな?とちらと思ったが仕事中なのでそれ以上は調べず、後でテレビのニュースで大きな被害があったことが分かった。
まだ能登の地震から3か月しかたっていないのに、匹敵するような地震だ。被害は少ないまでも最近は地震がやたら多い。大きな地震の前触れなのか、あるいは大きな地震がないようにひずみが発散されているのか。
ロイターが伝えている。
英文記事を翻訳して要約する。
- 台湾のチップメーカーは検査のため一部生産を停止している
- 出荷後の不良品混入を避けたいのであろう、出荷は停止したようだ
- 出荷停止により半導体を使う組み立てメーカーは価格上昇と戦うことになりそうだ
今回の地震は25年ぶりの規模だそうだ。震源地近辺にはアップル、NVidiaに半導体を供給する企業の本拠地がある。
このため上記のように停止状態になったら供給が途絶えるため、完成品を作れなくなる。トヨタがたまに車の生産を止めるのも似たようなもので、JIT方式を採用する組み立ては在庫を持たないので簡単に将棋倒しのように止まってしまう。(でもそのほうがコスト競争に強いと採用されているのだが)
またロイターの記事によれば、台湾の企業は地震に備えて、地震発生時に自動的にラインを止めるシステムを作っているそうだ。
いったん止めたラインを再開するには2日程度かかる。点検をして、仕掛っていた製品を捨てて再開するのだろう。
数年前の半導体不足は今は脱している。NANDはいまだに過剰で安値に苦しんでいる。最近若干値上がりしてきたようなので、おそらく在庫が払底したのだろう。
今回の地震により生産が一時的に止まっても期間が短いので、半導体不足の影響はほぼないだろう。
ただしNVidia(NVDA)は台湾のTSMCにAI関連の半導体の生産を委託しており、その半導体の入荷がなければAI用途の製品の出荷が遅れるだろう。今やAII向け半導体はどこのIT企業も欲しがるもので、そのおかげでNVidiaの株価は爆上げだ。
在庫不足になればNVidia製品が値上がりするだけだ。値上げになってもITベンダたちは買うだろう。NVidiaの株価はほぼ影響がないようだ。
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