イランからのミサイル攻撃に対し、イスラエルが反撃した。
日経平均は地政学リスクの高まりにより大幅下落した。
2024年4月13日、イランがイスラエルに対してミサイルやドローンでイスラエルを攻撃した。イスラエルは99%撃墜したと公表している。
その光景はそれが戦争であるといわれなければ、きれいな流れ星か花火に見えただろう。
そして19日、イスラエルはイランに対して反撃をした。
建国当時からイスラエルと周辺のアラブ諸国は不倶戴天の敵だ。それはアラブの地に無理やり入り込んでイスラエルが建てられたからだ。
以来中東戦争があって、対立は根深くなった。1979年のイスラエルとエジプトとの和平をきっかけに対話ムードが盛り上がってきたが、昨年のハマスとの衝突をきっかけにしたガザ地区の制圧作成により、再度悪化している。
ハマスの後ろ盾であるイランはアラブ諸国の中で原理派、急進派であり、イスラエルとの対話はあり得ない立場だ。
シリア内の大使館空爆に始まった今回の衝突は、双方の国内で不満が高まっている。
イラン内ではやられたからにはやり返せと世論が高まる。その結果がミサイルとドローンによる攻撃だ。しかしこの攻撃は奇襲ではなく、予告して行われた。なぜだろう?
世論の手前、反撃しないわけにはいかないが、前面衝突は避けたい。その妥協案がイランの行動だ。
ミサイルやドローンで攻撃をすると予告し、どうぞ撃墜してくださいとしている。
世論に応じて反撃はした。でも、全面的に衝突すれば国内は疲弊するし無傷ではいられない。イスラエルは小さな面積ではあるがハイテクで武装した国だ。
急進派の国民はイスラエルを地上からなくせというかもしれないが、それをやるにはイランだけの力では到底無理だろうし、それを始めればイスラエルの後ろにいるUSを刺激する。
ロシアとウクライナの紛争のように泥沼化したらたまらない。イランは長年経済制裁を受けてきた。核兵器開発もあってUSからは常に制裁対象になってきた。
外貨獲得手段の原油輸出も難しい状況が続いた。近年は穏健な大統領の下で状況が変わってきていたが、再び欧米各国の制裁が始まりそうだ。
イスラエルの方は、ガザ地区の制圧を優先したいのだろう。2方面に分散する余力はないはずだ。
1週間で日経平均は2,500円超の下落になった。もともとかなり高くなっていたので調整時期と重なって下げたとの見方おあるが、他にも落ちる原因がありそうだ。
株価は人気投票でしかない。人気がなくなって資金が他の債券や金、土地に向かえば下落する。下落要因が解消されるまでは下げ相場は続きそうだ。
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