1年間続いた混乱がようやく終息することになった。7&i HD(3382)が1年前にカナダACT社の同業から受けた買収提案により、スーパーマーケット事業を分離したり、セブン銀行を連結対象外にしたり、最後には経営陣の交代をしてきたが、ACT社が買収提案を撤回したようだ。
ちょうど1年くらい前だった。突如カナダの同業のACT社の買収提案があり、のらりくらりとかわす一方で会社のリストラを進めていた。
まずはイトーヨーカドーなどスーパーマーケット事業をファンドに売却して、万年赤字の原因を排除した。
MBOしようとしたらできず、コンビニ専業会社に変身した。
コンビニではないものはすべて切り出した。セブン銀行も連結対象外になった。
ここにきて、突如、混乱の原因であったACT社の買収提案が撤回された。
7&i HD カナダACT社が買収提案撤回 2507 出典:日経
セブン&アイ・ホールディングス(HD)に買収提案をしていたカナダの流通大手アリマンタシォン・クシュタール(ACT)は16日、提案を撤回すると発表した。「セブン&アイによる建設的な協議が欠如」していることを理由とした。敵対的な手法で買収に乗り出す可能性は否定した。
7&i HDが買収提案に消極的であるので、これ以上の協議を続けても時間の無駄と判断したのだろう。
このため敵対的買収でTOBすることもしないそうだ。おそらく他の買収先を探すのだろう。
自分は今のスリム化は行き過ぎていると思う。セブン銀行はまだコンビニ事業にとってのキラーコンテンツである。今後数年経ったらATMは不要な世の中かもしれないが、今はまだ現金が必要な場面がある。これを他社が買収できそうなくらいに株を放出してしまった。この判断は誤ってると考えている。
7イレブンのコンビニ商品はいまだかつてのような圧倒的な優位にある商品になっていない。分野によっては他のコンビニで買うほうがいいだろう。
前社長時代にちゃんと商品開発、新たな戦略を制定せず、ただそれまでの路線を継承しただけだったからこうなったのだろう。
最近の7イレブンの商品は小手先だけ買えたものが多く。かつてのようなあっと驚くものがない。株主として心配だ。
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