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【日本製鉄】USスチール完全子会社化を発表 何を妥協したのか?

   
【日本製鉄】USスチール完全子会社化を発表 何を妥協したのか?

もう無理と思っていた日本製鉄(5401)によるUSスチールの買収は急遽承認されて、子会社化が発表された。
子会社化するために日本製鉄は何を妥協したのだろうか。

NHKの報道

NHKによれば、6月18日に日本製鉄はUSスチールの子会社化、買収を完了したそうだ。US政府が承認したということだ。

日本製鉄 USスチール買収 2506

日本製鉄 USスチール買収 2506 出典:NHK

NHKによれば、

買収総額は141億ドル、日本円でおよそ2兆円にのぼり、会社は高級製品の需要が高く、成長が見込めるアメリカ市場で事業の拡大を図る戦略です。

一方、トランプ政権が買収を認めるにあたって、日本製鉄はアメリカ政府と国家安全保障協定を結びました。

2兆円規模というと、カナダの競合が7&i HDに対して買収提案した金額よりも安い。外国の説製品が輸入される一方でUS国内の自動車製造など鉄を使う産業が衰退しているUSでは、USスチールの価値はその程度なのだろうか。
ちなみに日本製鉄の時価総額は3億円弱だ。

日本製鉄がUS政府に約束したこと

報道では買収にあたってUS政府と合意した条件が書かれている。

▽2028年までにUSスチールの設備に110億ドル、日本円でおよそ1兆6000億円を投資することをはじめ、
▽アメリカ国内の製造拠点の生産能力を維持すること、
▽USスチールの経営の重要事項について拒否権を行使できる「黄金株」1株をアメリカ政府が取得することなどが盛り込まれています。

このうち、黄金株については前に書いた。US政府が株を持っていなくても拒否できる強い権利だ。詳細は以下の記事で書いている。

USスチールの買収に必要な2兆円だけでなく今後の投資に1.6兆円を合意している。さすがに手持ち資金では足りないようで5,000億円の借入か増資を考えているようだ。日経の記事にある。

増資になれば株価は下落するだろう。しかし借入れも財務悪化に嫌気されてやはり株価下落になりそうだ。
このような条件を付けられてでも、日本製鉄はなぜ買収したのだろうか。

世界の鉄生産シェア

日本製鉄のページにシェアがある。2023年のデータだが、日本製鉄は43.7百万トンで4位、USスチールは15.8百万トンで24位だ。
これらが合計されると、59.5百万トンで3位の中国の鞍鋼集団を抜く。しかしその上には中国の中国宝武鋼鉄集団が130.8百万トンと倍以上の生産量を誇っている。

世界粗鋼生産シェア 2023

世界粗鋼生産シェア 2023 出典:日本製鉄

日本製鉄の狙いはもちろん世界1位だろうが、まだまだ大きな開きがある。4位では下に迫る中国勢に追い抜かれてしまう焦りから、規模を求めたのだろう。
しかし1位になるには2位のArcelorMittalと合併してもまだ足りない。そのくらい実力差がある中で生き残り策はUSスチールの買収と一体化しかないと判断したのだろう。

その戦略はわかるが、そのためにUS政府に大きな足かせをはめられてしまった。今後の経営判断にこの足かせが邪魔になることは多そうだ。
USスチール買収がゴールではなく、果てしない道のスタートでしかない。そう思える。

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著者プロフィール
skyhighblue
本業はソフトウェアエンジニア。2005年頃に低い金利が嫌になり投資を開始。それ以来、ライブドアショック、リーマンショック、ウクライナショックを耐えて市場にまだとどまっている。日本の株主優待を中心に古くはBRICs投資、最近ではUSの個別銘柄にも投資。 他にはクレジットカードを用途別に使い分け、ポイ活も実施。常にお得な情報を探し、ふるさと納税も定期的に実施。
 
 

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