7&i(3382)が2023年度の決算をは発表。売上は減り、営業利益は上がった。合わせてイトーヨーカドーの分離上場が発表された。、
4月10日に2023年度の決算発表がされた。
資料はこちら。
ポイントを見ていこう。
2023年度の連結売上は、177,899億円。前期と比べて-527億円と下げた。
一方で営業利益は5,342億円と277億円の増益。コストカットや不採算なデパートの整理で利益を確保したのだろう。
分野別の収益を見ていこう。7&iはコンビニ事業はいいがスーパーはダメという評価だが、その通りの決算結果だ。
国内に限って言ってもコンビニ事業は営業収益が9,217億円のところ、スーパーは14,773億円。営業利益はコンビニが2,505億円に対してスーパーは135億円だ。こうしてみるとコンビニ事業は収益を多く上げる一方で、スーパーは薄利であるといえる。
なお、海外のコンビニ事業は今では大きな存在だ。USの7elevenを数年前に手に入れたのち、今はガソリンスタンドの店も手に入れて大きくしている。
資料の後ろの方にどういう方針で進めているか書かれているので、興味がある人はどうぞ。
海外のコンビニ事業の営業収益は85,169億円と大きい。グループの1/8位を占めている。国内の9倍だ。一方で営業利益は3,016億円と国内の1.5倍程度しかない。
あまり利益が上がっていないようなのでまだ投資フェーズなのだろう。
2024年度の分野別の予測は下表のとおり。営業利益は上げるつもりで進めるようだ。
ちょっと前にニュースになった店舗の話だ。コンビニをちょっと大きくして、野菜、日配品、日用品も億店舗を始めている。
これは別のシートにあったが、年齢層が高齢者の方にシフトしており、遠くのスーパーに買いに行くことが困難な客層が多くなったことを敏感にキャッチした結果だろう。
高齢者だけでなく幼児を抱える親もあまり遠くには階に行けない。アカチャンホンポの商品も置いて販売するようだ。
7&iは、今では世界中の小売店で7位になるそうだ。
ただしこの資料は2021年のもので7&iHDは2023年度決算なので他社が頑張っていれば7位なのかどうか。
2021年度といえばまだコロナだった。全体的にECサイトの売り上げが良く、実店舗は悪かったはずなので、ウォルマート、コストコは悪いほうなのだろう。
2023年度の資料との比較を待ちたい。
事前にリークがあったが、イトーヨーカドーを分離、上場すると発表された。デパートに続いて、物言う株主から突き付けられた課題に応じている。
SSTと書かれているスーパー事業を分離して情報する。SSTにはイトーヨーカドーとヨークベニマルが含まれる。
今後どのくらいの株式を保有するのか不明だが、好評の食品開発については維持したいようで、共同開発、調達を続けるようだ。
スーパー事業の分離により、7&iは国内、海外のコンビニ事業がほぼ事業のすべてになる。ローソンやファミリーマートと同様の会社になる。ファミリーマートはすでに伊藤忠の子会社で上場廃止し、ローソンは三菱商事とKDDIによりTOBされて上場廃止予定だ。
7&iが単独でどこまで上場を続けるのか現時点では不明だが、コンビニという1つの事業だけに頼る会社になってしまうと、先々の業績が若干不安だ。
4月10日の終値は21452218.5円で、PTS市場は反発している。
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