7&iHD(3382)傘下のイトーヨーカ堂の売却先が3社に絞られたが、買収金額が1兆円規模になっているそうだ。
7&i HDにとってお荷物的な存在だったスーパーマーケット事業の評価がこんなに高いことを、経営陣が一番驚いているのかも。
前回の記事はこちら。
7&i HDがイトーヨーカ堂を売却するにあたって応札した企業、ファンドから3社が残った。JIP、ベイン、KKRだ。
これら3社が見積もった企業価値の情報が関係者の情報として記事になっている。
ロイターが伝えている。
1次入札に通過した米ファンドのベインキャピタルやKKR(KKR.N), opens new tabが、企業価値として1兆円前後を提示していたことが分かった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ただ、デューデリジェンス(詳しい資産査定)次第で、2次入札の価格は変わる可能性がある。
デューデリ前の情報に基づく提案なので、詳細な分析の結果次第では変わるかもしれないとのことだが、それにしても1兆円とは。
関係者2人によるとKKRが約8000億円を提示、うち1人の関係者によるとベインは1.2兆円規模を示したという。同じ関係者によると、日本産業パートナーズ(JIP)の提示は7500億円程度だった。セブンはヨークHDの価値を5000億円程度と見込んでいたもよう。
この話が事実としたら、7&i HDの経営陣は5,000億円程度の価値しかないと考えているが、ベインは2倍以上の1.2兆円の提案をしたということだ。
7&i HDの経営陣は斜陽産業であり、閉店を続けるしかないスーパーマーケット事業であり、これ以上の投資価値がないと判断した。投資しなければ企業価値が上がることもないだろう。
物言う株主のいうことに従い、コンビニ専業企業に生まれ変わることを選択した。
しかし本当にこの選択は正しかったのかな。
イトーヨーカ堂には1.2兆円の企業価値があるとすれば、7&i HDの経営陣はよほど無能ということになる。
そうであれば、イトーヨーカ堂を売却するとしたストーリーも疑ってかからねばならない。
経営陣が変われば、イトーヨーカ堂をグループ内に残したまま、成長できるのではないのかな。イオンは成長しているのだし。
デューデリの結果の売却提案の金額がどうなるか注視が必要だ、
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