大手銀行の1つ、三井住友銀行がこの連休中に新勘定系システムへの移行を計画し、サービス急死を発表していた。
システム移行の前に障害が発生したため、移行作業を延期したそうだ。しかし移行完了は当初予定通り2026年度中に終えるという。
連休前にテレビCMなどで注意喚起していた。三井住友銀行のATMなどのサービスが5月4日、5日に停止するという。
期間中はATM,インターネットバンキング、デビットカード取引など、個人が使う銀行サービスのほとんどが停止する。
その理由はバックエンドにある勘定系システムを移行するためだ。
この手のことは数年おきに発生するのでまあ仕方ないと思う。
仕方ないと思いきれないのは、連休でもないのにシステム移行を強行して失敗、そのために入れた通帳が出てこなくなった、というような障害を起こしたみずほ銀行の例だろうか。
金融庁に行政指導を受け、以後システム移行をやった話は聞かないなぁ。
予定通り三井住友銀行は期間中のサービスを全停止したが、実際にはシステム移行はされていない。それは4月29日発生の障害のためだ。
4月29日の障害は、夜中に一部のATMが使えなくなり、また30日以降の入出金手続きが遅れた。月末や月初が給料日の企業もあるので、膨大な件数があっただろう。
このあたりはみずほ銀行のシステム障害発生時の状況に似ている。
なんにせよ、こんな状況でシステム移行を強行して失敗すれば金融庁の行政指導は間違いない。早々と延期を決めたようだ。
三井住友銀行 システム移行延期 日経XTECH 2505
三井住友銀行が2025年5月4~5日に予定していた新勘定系システムへの移行を延期する方針を決めたことが、日経クロステックの取材で5月2日に分かった。4月29日にシステム障害が発生し、円滑なシステム移行に向けて万全を期す必要があると判断した。2026年度中の移行完了というスケジュールは現時点で変えていない。
システム移行に向けて、三井住友銀行は2025年5月4日午後6時から翌5日午後0時まで、ATMやインターネットバンキングなど各種サービスを休止する予定だ。新システムへの移行作業そのものはシステム障害を受けて延期するが、各種サービスは当初の計画通り休止する。
いったんアナウンスしてしまったサービス停止をやっぱりやめた、では利用者は混乱する。このため予定通りサービスは止めたが、システム移行は中止したようだ。賢明な判断だ。
一方で延期したシステム移行はそのうち実施するのだろうが、全体の移行作業を2026年度中に終える予定は変えないという。おそらく現行の勘定系システムの保守が切れるのだろう。
安全に何事もなくシステム移行が完了するといいのだが。
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