7&i HD(3382)へのカナダのコンビニ大手からの買収提案のその後を追ってみた。
結局この提案は実施されるのかな?されるとしたら相当高い価格での敵対的TOBをやるしかなさそうだ。
前回の記事はこちら。
8月にカナダでコンビニなどを経営するアリマンタシォン・クシュタールが7&i HDに対して、法的拘束力のない買収の打診をした。
その後外部メンバで協議をして、7&iHDからアリマンタシォン・クシュタールに対して賛同しかねると回答をした。9月6日だ。
これに対してアリマンタシォン・クシュタールは買収をあきらめない声明を出している。
これによりTOB価格の引き上げの期待から、相場が下がる中で、7&iHDの価格は上げている。
そんな中で、今回の買収とは関係なく、外為法上の7&i HDの扱いを変えることが決定した、
この変更は、買収提案に拘束力はないのだが、外資が日本企業に投資する際に面倒な手続きが増える。引用する。
財務省は13日、外資が日本企業へ投資する際に「外国為替及び外国貿易法(外為法)」の事前届出が必要かなどを判断するために作成しているリストの改訂版を公表した。カナダのコンビニエンスストア大手アリマンタシォン・クシュタール(ATD.TO)から買収提案を受けているセブン&アイ・ホールディングス(3382.T)は、指定業種のなかでも「コア業種」を営む企業群に変更された。
またこの変更に関係なく外資が経営権を握る場合は届け出が必要だ。
コア業種を含む企業かどうかは、事前届出が免除される基準に違いがあるが、経営権を取得・行使する場合にはコア業種を含むかどうかにかかわらず、事前届出が免除されることはない。クシュタールはセブン&アイの全株取得を提案しており、事前届出・審査が行われることになる。コア業種とされた事業の中でも、安全保障上リスクがあるかどうかの判断は、具体的な審査の中で行われていく。
昨今声高になってきた経済安全保障の一環で、その企業が外資になると日本の存続にかかわる懸念がある場合に、政府の審査があるという。
失われた30年の間は国内企業に余力がなく、外資に企業が買われてその技術が流出した。そういうことはもうできないということのようだ。
7&i HDが何かの技術を持っているかというと、店舗網で流通を支えているという点だろう。おにぎりにしろ、税金の納付、ATMの設置にしろ、外資が入って終了になれば国民の生活に混乱が生じる。その点を懸念しているのではないだろうか。
7&i HDに対する買収提案はまだまだ続くだろうから注視していく。いっそ7&i HDがアリマンタシォン・クシュタールを買収したらどうだろうか。
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