3月末に突如起きた小林製薬の紅麹に起因する健康被害。被害者の拡大はとどまるところを知らない勢いだ。
これにより小林製薬が窮地に立たされているが、なんでこんなことが発生したのか考えてみる。
知らぬ人はいないだろうがさわりだけ書く。
小林製薬(4967)が製造する紅麹を使ったサプリを数年服用していた人が腎不全などで死亡していることが分かった。
他にも約100名の入院患者がいるという。
共通するのは小林製薬が製造、販売する紅麹を使ったサプリを使っていたことだ。
紅麹サプリのセールスポイントはコレステロールの引き下げ。コレステロールがなかなか下がらないと悩む人にはぴったりのサプリで、服用すると確かにコレステロール値が下がったという。
しかしその代償が腎臓機能の低下だった。
その原因はまだ特定されていないが、カビ毒によるもののようだ。
このため行政が廃棄命令を出しており、対象ロットを使った紅麹製品を探しているようだが、色見つけに使う用途では小林製薬から別の会社を経由して販売されたという。
小林製薬はその全貌を把握できていない。従い世間で不安が走っている。
回収対象の製品はリンク参照。
かなり後手に回っている。まず患者からの連絡があってから世間が知るまで2か月もかかっており、その間に服用を続けた人がいる。この2か月のために重症になる患者がいたらどう責任を取るのだろう。危機管理ができてないし、ずさんな対応だ。
そして調査に時間がかかるのかもしれないが、原因の調査に時間がかかりすぎる。厚労省が蹴り上げたことでやっと対応を始めたという感が強くする。
その後の続報でわかったのだが、
調査に時間がかかるのはこれらのためで、何が原因だったか製造装置で調査することも不可能だ。
このままでは真の原因が判明することはないだろう。小林製薬はなぜ紅麹事業を受け取ったのだろうか。健康によさそうだから既存製品とのシナジーがありそうだったのだろうか。
そうだとしても、小林製薬のコア事業に深く入れていく事業なのであれば、わかる人がいない、って言い訳は通用しないとわかりそうなものだが。
どうも小林製薬の発言には不明瞭、甘えが見え隠れする。
、
新NISAで株価全般が上がっていた動きと反対に小林製薬の株価はなぜか下がり続けていた。1月頭時点で6,500円だったが、事件の発覚でストップ安となり5,000円前後になっている。
同族経営の同社では大きな変革を行いにくい体質がありそうだ。再発防止には外部から社長を迎え抜本的な改革をしなければいけないだろう。
その前に紅麹事件が解決し、倒産を回避できれば、という条件が付きそうだ。
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