SBI銀行との闘争の果てに傘下に入った新生銀行。最近ではSBI証券とのタイアップキャンペーンを始め、着々とSBIのグループになってきている。
そんな中で、新生銀行は住信SBIネット銀行との合併ではなく、地銀連合の一つになるという噂が出ている。
まずは手紙で届いた商号変更の連絡から。
新生銀行という名称をSBIグループに入ったことから、SBI新生銀行に変えるそうだ。
この年末期間にシステム変更を行い、2023年1月4日からは新商号で振り込み対応などが行われる。
年をまたぐ振り込みには要注意だ。
住信SBIネット銀行と合併となるとせっかく資産を分散しておいているのに意味がなくなる。困ったな。
合併したら使いやすい銀行が1つ減ってしまうことになる。
では、噂の話。
東京新聞によれば、SBIは近年経営に行き詰まった地銀に資本を入れてグループ化している。福島銀行などが資本提携している。
この地銀グループに新生銀行をいれて、連携強化しようということのようだ。
新生銀行は20世紀までは長銀で知られた銀行で、まさか潰れるとは思わなかった金融機関の一つだ。
北海道拓殖銀行の破綻から始まる金融危機の中であってなく破綻した。
他には日債銀や、自主廃業であるが山一証券もあった。あっけなく消えていった。
SBIの戦略が第4のメガバンクにあることは間違いないが、その中核はSBI証券ではなく銀行にしたいのだろう。
住信SBIネット銀行は店舗がないため中核にはなりにくい。その代わりを新生銀行に求めているように見えるが、メガバンクにするには遠い道のりになりそうだ。
手っ取り早く進めるため、SBIグループは新生銀行を上場廃止にして、思うように経営を進めたいのだろう。このさき地銀との合併もあり得る。
潰れた長銀を買い取ったのは外資ファンドのリップルウッド。ファンドの下で普通の銀行としてスタートしたのが新生銀行だった、当時から始まる超低金利の中で、仕組預金により金利1%の預金を提供して認知された。他の銀行がが1%未満の定期預金しか出せない状況でテレビCMを使って1%の金利をアピールしていた。自分もそのころに口座を開いて、仕組み預金を契約した。
また、自前の店舗にこだわらずコンビニATMで月数回の引き出し手数料無料にすることで、支店や自社ATMがなくてもユーザを確保。
預金とATMの利便性でユーザを増やした。
また当時のネットバンキングのソフトはインド系のベンダに作らせた、格安のシステムだったとか。
いろいろ戦略を考えていることが好ましかった。
一方で公的資金の返済がいまだ終わらず、企業価値としては低いままになっている。
SBIグループとの闘争もこの話に終始し、結局はSBIグループ傘下に下った。
企業価値が低いとは、ユーザへのサービスをし過ぎで、もっとサービス料を取るということだろうか。
資本家にはメリットがある話でも利用するユーザにはメリットがない話に思えてくる。
この先どうなるか、注目だ。
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