
人口減少で融資が伸びない、システムを作ったベンダーは撤退する、と地銀をとりまく状況はよくない。
ベンダーがATMから撤退するという話も出ているので、今後のATMをどうするかと悩む地銀、信用金庫は多いだろう。
山口県の西京銀行は、その解をセブン銀行ATMに求めた。
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ちょっと前にニュースが出ていたが、山口県の地銀である西京銀行が自行ATNを撤去し全台をセブン銀行ATMに置き換えると決算の場で発表した。


西京銀行 ATMを全台セブン銀行ATMに 2510 出典:日経
西京銀行(山口県周南市)は24日、自行ATMを全てセブン銀行の機種に切り替える方針を正式発表した。同日、セブン銀行と基本合意書を締結した。1号機を2026年4月に周南公立大学(周南市)に設置し29年中に全台を切り替える。
自行ATMでできるが、セブン銀行ATMではできないものの代表は、通帳の記帳だろう。
メガバンクでも最近は通帳なしのアプリ口座を推奨したりしているが、地方で高齢者が多いところは通帳なしでは済ませないと思う。
また法人向けではあえて通帳が必要というケースもあるだろう。
西京銀行がこの問題をどう対応するかというと、西京銀行のお知らせにはこう書かれている。
なお、「セブン銀行ATM」では、現行ATMに搭載されている通帳記帳機能が提供されないことから、通帳でのお取引や記帳を希望されるお客さまのニーズにお応えするため、当行では通帳記帳機の自行開発を併せて検討いたします
メガバンクには通帳記載の専用機があるので、解があるのかな。
振り込みはセブン銀行ATMでもできるので差はない。
これは西京銀行に限った話かもしれないが、以下の機能などを利用できるようになる。自行ATMではできなかったそうだ。
これらは窓口があればそこでできることだが、今後は窓口の数を減らしていきたい考えもあるのだろう。ATMででき、なおかつセブン銀行ATMなら地銀のエリア以外の全国で利用できる。地元を離れるから地銀の利用をやめる、ということが減って地銀にとってはメリットがありそうだ。
通帳の記帳は上で書いた通りで、記帳機で対応するそうだ。
ATMを開発するのも保有するのもコストがかかるので、開発ベンダーは撤退したいだろうし保有する銀行もできれば持ちたくない。
この両者のニーズをセブン銀行ATMが埋めてくれそうだ。セブン銀行ATMはファミリーマートへの設置が決まり、このように地銀のATM置き換えにも使われるとなると日本で圧倒的な台数になるだろう。
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