
自分の投資方針の整理のために始めた決算情報のまとめ。これを使って、同業の比較をしていく。
今回は通信会社3社を比較する。
まずは対象の3社の決算情報。
NTT(9432)は今年NTTデータを買収してさらに大きくなった。この3社は固定通信、無線通信だけでなく、通信に付帯するサービスも提供しているが、NTTは未来に向けたIOWNの開発を進めている。
KDDI(9433)は元は第2電電として出発したDDIと国際電話のKDDが合併してできた、NTTに対抗する事業者だ。最近では三菱商事とローソンを買収して、通信以外の事業に踏み出している。他にはauじぶん銀行も最近存在感が強くなった。
ソフトバンク(9434)はソフトバンクグループの携帯電話事業会社。最近はAIに関する投資の話をよく聞く。
通信とくくられても事業内容は微妙に異なる。それが決算に表れているようだ。
| NTT | KDDI | ソフトバンク | |
| 2026年3月期 2Q決算 | 2026年3月期 2Q決算 | 2026年3月期 2Q決算 | |
売上高 | 67,727.1 | 29,631.6 | 34,008.4 |
営業利益 | 9,4502.3 | 5,771.6 | 6,288.9 |
経常利益 | 8,893.1 | 4,152.8 | 4,757.1 |
親会社に帰属する 当期純利益 | 5,956.5 | 3,777.2 | 3,487.6 |
前年同期比 | |||
売上高 | +2.8% | +3.8% | +7.9% |
営業利益 | +2.7% | +0.7% | +7.3% |
経常利益 | +1.2% | +6.7% | +20.8% |
親会社に帰属する 当期純利益 | +7.4% | +7.6% | +7.7% |
1株当たり純利益 | 7.20円 | 96.95円 | 7.22円 |
通期配当 | 5.3円 | 80円 | 8.6円 |
株価 | 155.4円 | 2469円 | 215.9円 |
配当利回り | 3.4% | 3.2% | 4.0% |
株主優待 | dポイント (1,500円相当) | Pontaポイント (2,000円相当) | PayPayポイント (1,000円相当) |
配当+株主 優待利回り | 13.1% | 4.1% | 8.6% |
配当性向 | 42.1% | 41.2% | 76.7% |
| NTT | |
| 2026年3月期 2Q決算 | |
売上高 | 67,727.1 |
営業利益 | 9,4502.3 |
経常利益 | 8,893.1 |
親会社に帰属する 当期純利益 | 5,956.5 |
前年同期比 | |
売上高 | +2.8% |
営業利益 | +2.7% |
経常利益 | +1.2% |
親会社に帰属する 当期純利益 | +7.4% |
1株当たり純利益 | 7.20円 |
通期配当 | 5.3円 |
株価 | 155.4円 |
配当利回り | 3.4% |
株主優待 | dポイント (1,500円相当) |
配当+株主 優待利回り | 13.1% |
配当性向 | 42.1% |
| KDDI | |
| 2026年3月期 2Q決算 | |
売上高 | 29,631.6 |
営業利益 | 5,771.6 |
経常利益 | 4,152.8 |
親会社に帰属する 当期純利益 | 3,777.2 |
前年同期比 | |
売上高 | +3.8% |
営業利益 | +0.7% |
経常利益 | +6.7% |
親会社に帰属する 当期純利益 | +7.6% |
1株当たり純利益 | 96.95円 |
通期配当 | 80円 |
株価 | 2469円 |
配当利回り | 3.2% |
株主優待 | Pontaポイント (2,000円相当) |
配当+株主 優待利回り | 4.1% |
配当性向 | 41.2% |
| ソフトバンク | |
| 2026年3月期 2Q決算 | |
売上高 | 34,008.4 |
営業利益 | 6,288.9 |
経常利益 | 4,757.1 |
親会社に帰属する 当期純利益 | 3,487.6 |
前年同期比 | |
売上高 | +7.9% |
営業利益 | +7.3% |
経常利益 | +20.8% |
親会社に帰属する 当期純利益 | +7.7% |
1株当たり純利益 | 7.22円 |
通期配当 | 8.6円 |
株価 | 215.9円 |
配当利回り | 4.0% |
株主優待 | PayPayポイント (1,000円相当) |
配当+株主 優待利回り | 8.6% |
配当性向 | 76.7% |
注目すべきところは以下の点か。
KDDIとソフトバンクの株主優待は単純だ。ともに1年以上保有する株主に贈られる。
ややこしいのはNTTだ。
2年~3年、5年~6年目以外の株主には贈られない。確かに今年は何も来なかった。
つまりNTTの(配当+株主優待)利回りは半分嘘である。残念ながら上記条件を正確に簡潔に表現する方法を思いつかないので13.1%としたが、実態は株主優待なしとほぼ同じだ。NTTにはこの点を早急に改善してほしい。
2つ目の配当性向については、ソフトバンクは無理をして配当に回しているようにも見える。1:10に株式分割して株主数を多くしたわけだが、株主優待の負担が重いのかもしれない。
過去10年の売上高、純利益のグラフで比較する。なお2025年度は予想の値。


通信 売上高比較 2025
企業規模の違いといってしまうには説明が必要だろう。NTTはもともと電電公社。日本で唯一の通信会社だった。このために持っている資産が多く、提供するサービスも多い。一方でKDDIもソフトバンクも民間企業が一から作り上げたものだ。売上高は2倍強。KDDIとソフトバンクを足してもNTTに及ばない。


通信 純利益比較 2025
純利益もNTTが大きいが、2倍もの開きはない。つまりNTTは売り上げに対する利益率が良くない。おそらく大企業病の弊害で利益を生まない部署、従業員が多いのだろう。ソフトバンクは2022年度に一時的にKDDIを抜いたが最近はまたKDDIとの差が開いている。NTTとKDDIは10年かけて2000億円利益を上げてきている。大きな収益が得られる事業ではないが、着実に成長しているのであろう。
ソフトバンクは純利益はこの8年で大きく差がない。先行投資が大きかったPayPayなど金融事業の貢献はまだまだ先か。
近未来の技術に期待するなら、NTTへの投資もいいだろうが、3.4%という高配当とは言えない配当利回りしか得られないので、配当を求めるなら他の銘柄に投資するほうがいいかもしれない。
個人投資家は株主優待を満喫できるので、資金に余裕があればKDDIを、なければ(あってもとりあえず)ソフトバンクを100株持つといいだろう。
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